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端を向いて歩こう。(仮名)

フリーライター・キクタヒロシのブログです。アメブロから引っ越してきました。

絶滅理由=人間。

サブカル系

なんでも古書店の経営している友人の話に拠ると、絶滅動物に関しての書物というのは人気のジャンルだそうです。

 

まぁ、その手の本に関して言えば恐竜が扱われているケースが多いので、ソッチ関係の人気なのかしら?と思っていたのですが、どうやらそれだけでないと考えさせられたものがあります。しかも児童書で。その本というのが

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絶滅動物のなぞ(フレーベル館・ナンバーワン・ブックス/昭和50年初版発行)です。

 

本書は世紀の発見と言われたイリオモテヤマネコのクローズアップと恐竜記事を中心に構成されているのですが、肝はその他の記事にあります。 

その存在は地味ながら、リアルな絶命過程を紹介されている動物に関しての項目です。

 

その絶滅理由と言うのが、捕獲が容易だったため、人間に乱獲され数年で絶滅したドドという飛べない鳥、その羽毛が人間にとって高品質だったため絶滅寸前に追いやられたトキ、牧場経営のため、草を食べてしまうのが経営者にとって有害であり、また原住民であるインディアンの食料であったためそれを殺し、間接的にインディアンを弱らせようと画策した移住のアメリカ人達に虐殺されたバッファローなど、そのほぼ100%近くが人間の手に拠るものなのです。

 

また直接手を下さずとも自然破壊や公害などによる間接的被害を被った野生動物の数え切れないほど。 

こうして改めて確認すると、人類というのは自らの利益のためには手段を選ばない、救いようの無い生き物であると痛感させられて憂鬱な気分にさせられます。 

現在においては動物愛護の観点から絶滅危惧種は保護されていますが、それは人間にとって罪悪感の払拭はもちろん、利益を生み出さない生物に成り下がったからという理由が無いとは言わせません。 

このような人間の裏側を書き出しているものを子どもの頃から読み、自分達の利益ばかり追求するのが如何に残酷な行為であるか、という事を学んでおくのは決して無駄にはならず、本書は恐竜記事などで子どもの興味を惹き、人類の愚考を学べるという点で児童書の見本と言えるでしょう。 

しかし、見方を変えれば人間によって絶滅させられた動物も食料として扱われたものが多く、弱肉強食の掟から言えば仕方がないのかもしれません。これは残念な事に現代の人間社会においても何等変わりがないのです。 

ただし食い物にされているのは同じ人間の社会的弱者ですが。

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