無償の愛、それを与えずには滅びてしまう性。
さて、前回軽くご紹介しました川島のりかず・著『フランケンシュタインの男』(ひばり書房/1988年発行)ですが、まだ紹介文を書くつもりもなく、どんな風に書いたモノかしらン?と軽くワープロ打ちしていたつもりがフと気付くといつの間にか一時間半も経過しており、
宇宙人に一時間ほどさらわれたか、オレ?!( ̄□ ̄;)
とか一瞬ビックリしちゃったンですが、ソレは多分強い薬を服用している副作用でボーッとしていた軽いトリップ状態ゆえの集中力(苦笑)で、エライ長文を一気に書き上げてしまいました♪
以下、今に『フランケン~』を入手して絶対に読むンだ!と思われている方はネタバレしておりますのでご注意ください。また、いつもの軽い苦笑ノリを期待なされている方は面白くもナンともナイと思われますのでパスしちゃった方が無難かと存じます(笑)。
では、『フランケンシュタインの男』とは如何なる物語なのか?
一介の会社員である鉄雄はその日、
自らが心酔していた女社長の死に茫然自失となっていました。そんな帰宅途中、突如見知らぬ少女の幻影に脅かされるようなり、
それ以来少女の影は鉄雄に付き纏うようになります。
自らの異常を感じた鉄雄は精神科へと足を運び、その治療途中、その少女がかつて自分の愛した君影綺理子である事を思い出すに至るのです。
鉄雄は海辺にある貧しい土地に生まれ、気が弱く友達もいない少年でした。そんな鉄雄はある日、海辺を散歩していた綺理子の姿
に惹き付けられてしまいます。
綺理子はその土地の資産家の一人娘と生まれながら、生来病弱で満足に歩く事も出来ずスポイルされて育ったため傲慢で我がままであったのですが、それ故、鉄雄は惹かれるモノを感じたのでした。
男らしく気丈な父からは、その弱さを咎められ、唯一の味方であった母からも、弟が生まれた事によりかまってもらえる時間が減り、自分が“誰からも必要とされていないと”感じていた鉄雄が、内心は同じ想いを持ちながら気高く振舞う綺理子に、無意識のうちに心酔してしまったのでしょう。
最初は鉄雄など相手にしていなかった綺理子ですが、その一途な思いを感じ取り心を許すようになり、身の上などを話すようになります。
綺理子の母は三年前に蒸発して行方不明、その理由は分からないものの、彼女は“自分は捨てられた”と思い込んでおり(自分の体が不自由だから?という想いもあったのかも知れません)、唯一の特技である絵画の才能だけを支えに生きているかのようでした。
そんな綺理子が鉄雄に見せた絵、それが
<フランケンシュタイン>でした。
*2022/10/19 修正
…と、ここから全編のストーリーを紹介しておりましたが、
なんと復刻されるようです‼『フランケンシュタインの男』
(現時点の情報では2022年12月1日発売、定価1,430円の予定。マガジンハウスさんからの発売です)。
このページをブックマークされていた方、ネット検索して来られた方には申し訳ないのですが、これ以降のストーリー紹介を削除致しました。
せっかく気軽かつお手頃すぎる値段で本作品を手にする機会ができるのですから、実際にお手にとって、体感して頂きたいのです。
ひばり書房のみならず怪奇マンガ史にその名を残す本作、この機会に、是非‼