悪い事から守る。
ドモっ!
低気圧が来るとカラダの節々が痛むボクにとって梅雨のジメジメはイジメ以外のナニモノでもなく、一日も早い夏到来が待たれるコトなンですが、今夏の電力不足を考えるとソレはソレで憂鬱な感じだったりもする、ボクです。
まっ、クーラー等の使用が制限されるのであれば日本古来の納涼をすれば良いワケでありますが、日本の夏の涼み方といえばむろん怪談ですので、本日はちょっとばかし夏を先取りしてご紹介しますのがコチラ
『スリラーコミック』(『小学四年生』1987年9月号付録/小学館)です♪
本書は当時人気のあった『あさりちゃん』を始め5つの短編が収録されており、その何れもが怖いハナシという夏の定番付録です。
で、中でもボクが注目致しましたのは
松尾孝嘉・著『ラストシュート魔風洞』なる作品。
当ブログを好んでご覧になるようなごキトクな方であられますなら作品タイトルだけで感じるモノがあるかと存じますが、そう、そういう作品でございます( ´艸`)♪
主人公・純平の所属するサッカーチームは荒れ模様の天候に試合中ですが、
突然、チームメイトの慎一が落雷に打たれ倒れます。
皆が慌てて駆け寄ると、慎一は
「こ、こいつはオレのものだ、グルル・・・オレはヤツをふうじたのだ。」
などとまるで別人の様な形相で意味不明な言葉を放ち、イロイロな意味で周囲を心配させますが、その直後、純平に「ボクとこの子を助けて」とまたもや意味不明な言葉を放ち、意識を失います。
病院に運ばれた慎一は命に別状は無いモノの意識不明状態が続きますが、その原因は突如慎一の家から発見された
古文書によって解明されました♪
ソレによれば慎一の先祖は、“この地方を悪い事から守る”というなンだか曖昧かつ大義そうな仕事に就いており、<ある日村人が何人も死んで、慎王という子供が魔風洞に悪者を退治しにいった>という事。
これらのセリフからは村人の死因と悪者の関係性が全く見えてきませんが、ソレはスルーしてあげるとして、その慎王の誕生日と悪者征伐デーが8月4日、慎一の誕生日と落雷を受けた日も8月4日であったコトにただららぬ因縁を感じた純平たちは、古文書とソレと一緒に保管されていた
手まりのようなモノを手に魔風洞へと向かいました。
魔風洞に着くや否や、
早速現れたせっかちな“悪者”に倒されていく仲間たち。純平もその攻撃にあい絶体絶命という刹那、その脳裏に浮かんだのは慎一がサッカーの試合中に発した
「純平、勇気だョ・・・勇気出さないと試合に負けちゃうぜ・・・。」
という言葉でした。ソレで自らを奮い立たせた純平は、なンの描写も無く、いつの間にかサッカーボール大に巨大化していた手まりみたいなのをヒトケリ
悪者を見事征伐したのでした♪♪(;´▽`A``
その頃、病院で慎一は目覚め、魔風洞では慎王と思われる霊魂が
現れ、その霊と対面した純平はなぜか<むかしから友達だったような気がする>不思議な感覚を覚えたものの、安堵感からか力尽き、意識を失ってしまいました。
慎王と純平の先祖間に何か関係があったのか、と思わせる意味深な描写ですが、次のページで
とにかく、もうみんな元気だよ 87年夏
と記してのアッサリENDでありますが、<とにかく>に秘められた全ての説明への拒絶に全てのツッコミを取り下げざる得ない、2011年梅雨の日のボクなのでした、とさ(;´▽`A``