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端を向いて歩こう。(仮名)

フリーライター・キクタヒロシのブログです。アメブロから引っ越してきました。

ボクがヘンなマンガをスキなワケ。

「大学生にもなってマンガを読んでいるような奴はバカだ」 

という前時代的な思想を持つ父親に洗脳されて育った僕。お陰様で高校の頃には既にマンガを卒業しており、というよりマンガを文学作品より数ランク下と見做すようになっていた僕は、教室でマンガ雑誌を回し読みしているクラスメートを冷ややかな眼で眺めながら「ガキどもめ!」とか思っておりました。なおかつ、「岩波、あとギリギリ新潮までかな、本と呼べるのは。後の小説はマンガと一緒だよ!」とかほざいていたという。 

 

今になって思えば顔から火が出るほど恥ずかしいんですが、そんな僕がさんじゅううん歳の現在、UMAだの、妖怪だの実生活にはナンの役にたたない本を好んで読み、あまつさえホームページまで立ち上げて、マンガを紹介したりもしているという現実。イヤ、人生ってどこでどうなるか分からないモンですね♪ 

 

中学生で卒業したはずのマンガの世界に僕を舞い戻らせるきっかけとなったのは、大学二年の春に出会った永井豪作品『デビルマン』。子供の頃、テレビアニメ版が好きだったので、「懐かしいな」と書店で手に取ったのが運のつき。そこにはテレビの世界観とは全く違った、善悪の価値観など超越する凄まじい物語が展開されており、この一作品だけで「マンガ、すげえ!」と僕を震えさせ、マンガ=低俗という偏見を一変させるのには充分過ぎました。

 

その後は永井豪作品を片っ端から読み漁ったのはもちろん、ジョージ秋山水木しげるにも傾倒し、どんどんマンガの世界にハマッていったのですが、大学が神保町まで徒歩10分、自宅が中野いう立地条件から、2年のかからずに上記先生方のほぼ全ての単行本が集められてしまったのですね(水木先生の貸本は除く)。

こう書くとどんだけ金かけてんだ!?と思われるかも知れませんが、当時、ジョージ秋山はもちろん、永井豪も再評価される前だったので、ぜんぜんプレミアがついていなかったんです。特にジョージ作品は「こんなの欲しがるの君だけだから」と、古本屋さんがわざわざ僕用にとっておいてくれるほど、人気ありませんでした(笑)。 

で、「もう探している本が無い」ってなった時に「もう古本屋ともオサラバか・・・」と思っていたのですが、既にコレクター気質になってしまっていた僕は「あのデビルマンとの出会いよ、もう一度!」とばかりに、少しでも気になるマンガをホントに片っ端から(笑)読み始めました。それこそ何千冊は軽く読みました。が、デビルマンのように僕を震えさせてくれたのは「漂流教室」「わたしは真悟」等の楳図かずお作品や「おのれらに告ぐ」「それがし乞食にあらず」といった平田弘史作品ぐらいで、あとはほぼ皆無と言ってよく、集めよう!という気にさせてくれる作品でさえ、ほんの数十作品しかありませんでした。最早惰性で行っている古本屋通い。「あー、やっぱマンガ、つまらんねえや・・・」と思っていた頃でした、その人たちを知ったのは。 

赤田祐一宇田川岳夫唐沢俊一。僕が心の師と仰ぐ方々です。

 

赤田さんはクイックジャパンにて「人間時計」を、宇田川さんは「マンガ地獄変」にて陽気幽平竹内寛行と、僕が「汚過ぎる本ばっか」との理由で手を出していなかった貸本マンガの世界を垣間見せてくださいました。 

唐沢先生はガロ誌上にて弟さんの唐沢なをき先生とのユニット<唐沢商会>にて“古本という世界自体を楽しむ”&トンデモ系という読み方を教えてくださいました。 

このお三方に共通している事、それは“新たな価値観”を過去の作品から見出す、という視点です。 

例えば、貸本マンガにおけるまだ戦後を引き摺っていた日本の土俗的な因果応報、ドロドロした世界観は、現在のスタイリッシュなマンガと比較すると真逆で、それは新鮮でさえあり、例えば、恐怖マンガであるにも関わらず、読者を恐がらせる事のみに重きを置き過ぎてしまったためにストーリーが支離滅裂になってしまい、そこから生み出される苦笑いなど、本来作者が提示している読み方とは違った読者主導の楽しみ方を提唱なされていたのです。 

この様な楽しみ方を知った時、僕の中でマンガという世界が一気に変貌を遂げました。 

今まではただの駄作と思われていたであろう作品が怪作と大化けするのに立ち会える喜び。気分はほとんど探検隊員で、コレはっ!という作品を掘り出した時の気分はまるでUMAを発見したかのよう(笑) 

そして、その埋もれてしまっていた作品たちを、<こんなオモシロイ世界があるんだよ♪>と、力及ばずとも皆様に広め、ちょこっとでも興味を持つなり、暇つぶしにでも楽しんでもらえたらな、と始めたのがホームページおよび当ブログなのでした・・・

 

と、今さらながら(笑)新年一発目という事での初心表明でありましたが、では、改めて、新年明けましておめでとうございますm(u_u)m 

本年もヨロシクお願いしますデス♪