アジアンパワー。
ドモッ!余りの寒さに急遽引っ張りだしたコタツにあたりながら記事を書いてます。
最近、連日で本の整理をしているのですが、ただいまこンなン発掘致しましたので書き忘れないうちにと、急ぎ足にご紹介致しますのが
唐沢俊一・編『アジアンコミックパラダイス』(KKベストセラーズ/1997年初版)デス♪
コチラ、B級貸本マンガ再評価の礎を作った唐沢俊一センセイが当時、タイの路上なンかで売られておりました俗悪なB級マンガばっかしかき集めてくださったというステキ本でして、どンくらい俗悪かと申しますと巻頭カラーで紹介されておりますジャケ集に掲載された
幻色バリバリなB級ホラーみたいなヤツとか
どっか間違ったパクリ方をしている聖○士聖矢などをご覧頂ければ一目瞭然かと♪
もうジャケの数々を見ただけでお腹イッパイかと思っておりましたら、本の内容というのも負けず劣らず俗悪でございます♪
ココでは最初に収録されている作品を例に挙げますが、
ボク、主人公のプロフールだけで思わず自主規制の伏字を入れちゃう始末(;´▽`A``
まっ、ソレはともかく、この可哀想な主人公に
通りすがりの行者が墓場から死体を調達して手足を授けてくれます。しかし、この手足
村長の背中に蹴りくれたり
痴漢行為に及ンだりという、本能が赴くままに動くという困りモノ、結局主人公は自ら手足を捨て
元の生活の有り難さを実感したという、一見、人間万事塞翁が馬的なおハナシ(?)なのかしら?という感じなンですが、ソレでは当ブログで取り上げるにはパンチ不足、しっかり
主人公に捨てられた手足が合体、奇抜過ぎるバケモンとなって民衆を脅かしている
というヒネリ過ぎかつなんじゃコリャぁ!なオチがついております♪♪
こンなタイの底知れぬパワーが感じられる本書、さきほどアマゾンを覗いてみたら最安値5円より売られていたりしております!興味のある方はゼヒ♪
東京が幸せか富山が幸せか。
今日も今日とて本の整理中、というか今現在のその真っ只中なンですが、こンなン出てきちゃいまして、しまっちゃわないうちにと急ぎ足でご紹介するのがコチラ、
「富山県しあわせ勝負-21世紀へのシナリオ-新富山県民総合計画」(平成3年発行/富山県企画調整室)でございます♪
一時期、<マンガにすりゃ若者も読むじゃろう>という短絡的思考から県のPR誌をマンガ単行本にするのが流行致しまして、本書のその一冊だったりします。
ジャケを見ると一目瞭然に『美味しんぼ』なンですが、『美味んぼ』という言葉は監修者の紹介文にしか登場せず、というより
原作者は雁屋哲でなく浅野拓、作画は花咲アキラでなく毛内ヒロやす
という辺りに著作権料やら原稿料やらをケチった感ありあり切り詰めた感がありますが、そもそもコレ自体税金やら補助金で作られてるンでしょうから、ソレが正解です。
で、内容はと申しますと、当時、山岡さんらの所属する東西新聞で<水特集>を組もう、という話をしている最中、
ソレを耳にしたフリーカメラマンの宮沢里子が
故郷・富山の水を絶賛、その意見を受け入れ
山岡さん&栗田さんコンビ(当時は結婚してません)は富山へと取材に旅立ちます。
どーでもヨイですが、この毛内センセイ、そうとう絵がそっくりです。こーいう線が少ない絵って逆に真似るの難しそうな気もするンですが、やっぱプロはスゴイです!
話を戻します。
富山空港では里子の友達以上恋人未満な中村が出迎えに来ていましたが、富山賛美の過ぎる里子に、東京に憧れを抱きながら家業を継ぐために富山から離れられない中村はプチギレ、口論となります。
ソコで対決大好き山岡さんは
と東京批判になりかねない危険な勝負を提案、里子は富山の良いトコロを、中村は中村が考える<思いっきり嫌な富山→原文ママ>を紹介して周る事になります。
で、富山の良いトコで初っ端に紹介されるのが
学校でパソコンを使いこなす小学生だったりしまして、ソレは富山ならではなンですか?という疑問が浮かぶのですが、その次も
コンピュータ産業を積極的に取り入れている事なンかだったりしますので、その辺り先進性をアピールしようという富山県の思惑がダダ漏れですが、この本自体そーいう目的の手段として作製されておりますので問題ナシです♪
で、
ソバ粉がウマイなど名産の紹介に入りまして、最後にスッカリ忘れていましたが、ヤットコサ富山の名水に話が及び、
結局、自然が一番
という結論に至りました。この辺り、最終的には素材の差で勝負が決する事の多い『美味しんぼ』テイストをキチッと受け継いでいるとも言えます。
というか、東京が幸せか、富山が幸せか、のしあわせ勝負は結局ウヤムヤになり、その辺りは東京に対する配慮的なモノが感じられますが、ソレは兎も角、中村は富山の良さを実感、里子との仲もまとまりそうです♪というほのぼのエンディングも見事な『美味んぼ』テイスト。
ちなみに中村の紹介した<思いっきり嫌な富山>な即否定&軽くスルーなンですが、コレ自体そーいう目的で制作された本ですので問題ナシ♪♪
98/100の行方。
なンだか突然、めっきり秋な感じの肌寒い夜ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
ボクはといえば、相も変わらず本の整理なぞをしているンですが、こンなン見てたら素朴な疑問が沸いてきましたので、皆様にご紹介しとこうかと用意しましたのがコチラ
好美のぼる『妖怪百面相』(昭和44年発行/曙出版)でございます!
作者の故・好美のぼるセンセといえば、カルトマンガ好きにはお馴染みの大家(自称、ライバルは手塚治虫)でございます。
そンな好美センセの前書きを要約致しますと、妖怪というのは、1匹いたら2匹、2匹が4匹、4匹が16匹とネズミ算式に増えるモノであるらしく、本書ではそンな種々の妖怪さんを余すトコロ無く、いわゆる百物語的に紹介する、というコトでしたので、イヌダ期待に胸膨らませて読み進めていったのですが、
1面相目、
2面相目
が終わったトコロで最終ページに到達致しました。
残り98面相はドコに行ったンでしょうか、自称・手塚治虫がライバルの好美センセイ…
息切れするの早過ぎデス(;´▽`A``
夢に見た25年前の未来。
なンだかヤル事盛りだくさんで先月さっぱりブログ更新できず、更新したとしてもテキトーな短文でお茶を濁してましたが今回、久々に長文でご紹介しちゃうのが、今より45年前の1966年、高度経済成長真っ只中の日本においてバラ色と思われた20年後の未来、すなわち現在より25年過去の1985年日本予想図を描いたコチラ
真鍋博・著『絵でみる20年後の日本』(日本生産性本部/昭和41年初版)デス♪
本書はですね、星新一作品の挿絵などでも知られ、当時、未来図を描かせたら当代随一と言われていた真鍋博氏が、当時名高った経済学者のセンセが発表した近未来予想に基づいて描いたモノであります。従って本書に描かれた1985年日本予想図がどんなにノーテンキなモンであっても真鍋センセイに罪はございませんので先にお断りしておきます。
で、本題に入りますと、専門家が予想した1985年というのは
昭和30~40年代に少年マガジンとかのグラビアに掲載されていたような、無機質なビルの間をチューブが走っているという、アトムちっくというか、その頃のステレオタイプな近未来だったり♪
・・・当時、日本は科学的に発展中でしたので、
科学さえあればなンでも出来る!(A・猪木風)
というイケイケなノリになってしまったンでしょうね♪逆に言えば科学に無限の夢が持て、科学さえあれば恒久な平和が訪れると思えた、そンなシアワセな時代でした。
まっ、ソレは兎も角、本書の予想通りに科学が発達していれば、気象さえも科学で操る事ができたそうですよ。例えば
上図の左側に立ってる鉄の棒みたいのは雷の避雷針みたいに地震を発散、被害を無くしてくださるという超優れモノのようで、ナゼにコイツの開発に力を注いでくれなかった、当時の日本政府!!
さらにはこの図がなンなのかと申しますと
各家庭に牛乳専用蛇口を完備、24時間いつでも牛乳をごきゅごきゅ飲むコトができる未来図デス♪
・・・どこまで牛乳に飢えてたンですか?1966年の日本国民!?
とかなンとか申しましたが、ホントは実現されている予想もありますし(ゴメンナサイ)、ナニより真鍋氏の細かく暖かな絵を眺めているだけでホノボノとした心持にくる本書、もし見かける機会がございましたらゼヒゼヒお手にとってご覧くださいませ♪
では本日はココらへんでヾ( ´ー`)