怪奇な城とジャーナリズム。
当ブログでも、現在とは比べ物にならない昭和40~50年代の怪奇系児童書のヤリスギ感について度々言及して参りましたが、数ある怪奇系児童書の出版元の中にあっても、子供に読ませるもんちゃうやろ!というR指定なブツを連発していたのが<ひばり書房>様でございます。
このひばり書房、個人的な想いを綴ってゆくと一ヶ月ぐらい連続でブログ記事を占領してしまいますので説明は避けますが、怪奇マンガマニアの間に良くも悪くも膨大な話題を提供してくれた出版社でございまして、現在は鬼籍にお入りdeath♪
さて、本日はそんなひばり書房が世に送り出した、明らかにターゲット層を間違えている( ̄_ ̄ i)
佐々木瞭一・著『怪奇城大図鑑』(1974年発行)をご紹介しちゃおかなっ♪
本書はタイトルに「怪奇城」とありますが、その内容ってのは本の見返し
と扉ページ
を飾る無数のドクロが端的に示しております( ̄□ ̄;)。
基本、ひばり書房の書物というのはテキトーがモットーとしか思えないモノばっかりでありまして、本書も巻頭カラーではタイトルと全く関係のナイ悪魔やモンスターなどの紹介
でチビッコの興味をソソっておりますが、狼男に捕らわれた女性のヤバ過ぎな表情
が、その後を暗示するかの如く、続いて延々と語られる怪奇城、というか城を怪奇にしてしまったアンリ・クリストフや
“青髭”ジル・ドレイなど
実在した暴君たちの残虐過ぎるエピソードが淡々と書き連ねられ、チビッコ達を恐怖のドン底に叩き落しているというタチの悪さこそが、ひばり書房の真骨頂♪
その描写の凄まじさと言ったら、クリストフの最期が
城の上から谷間にばらまかれた∑(゚Д゚)
と表現する、事実を全くオブラートに包まないその姿勢がジャーナリズムと言えなくもないンですが、その他にもポツンと配置された
が不気味過ぎる
宗教裁判所図解や、魔女裁判なども扱っているトコロからも分かるようにこの本、ぶっちゃけ「世界虐殺話大図鑑」と化しているのがトンデモないトコロ(´Д`;)。
でも、個人的に本書で一番トンデモないなぁ、と思ったのが最初から最後まで
“図”に“づ”とルビがふってあった
ところだったり(画像を見直してみてくださいまし)♪